(セミナーレポート)第4回 アカデミア臨床開発セミナー
新しい医療技術の開発に向けて
2025年12月19日、第4回アカデミア臨床開発セミナーをオンラインで開催しました。本セミナーでは、筑波大学 つくば臨床医学研究開発機構橋渡し研究支援機関拠点長筑波大学医学医療系准教授の町野 毅先生をお迎えし、「新しい医療技術の開発に向けて」と題して、ご講演いただきました。最初に大学病院が担う「教育・研究・診療」のうち、研究分野における新規診断・治療法開発に向けた投資の重要性についてお話がありました。特に基礎研究から臨床応用へ進む「橋渡し研究」では、資金不足が大きな課題であり、スタートアップの活用が不可欠であると説明されました。世界的に見ると、米国では大学や大学発スタートアップが新薬創出の約6割を担い、医療イノベーションを牽引しています。一方、日本では依然として開発着手されない医薬品が多く、アカデミア発の技術を社会実装へつなぐ仕組みの強化が求められている現状が示されました。
次に、町野先生らが中心となり2018年に立ち上げられた「Research Studio」についてご説明いただきました。
Research Studioはアカデミアの研究シーズを実用化へ導くための伴走型アクセラレーションプログラムです。プログラムの特徴として以下が紹介されました。
・多様な専門家によるメンタリング
投資家、企業経験者、医師、デバイス・製薬企業など50名以上のメンターが参加し、
各チームの課題に応じてフィードバックを提供。
・体系的な4ステップ構成
1. 説明会・相談会
2. 開発計画策定(TPP作成)
3. 事業計画策定
4. 国際展開支援(UCSD研修など)
・アカデミア間の連携
大阪大学を含む複数大学が参加し、支援人材の育成とリソース集約を実現。
これまでに44チームを支援し、24社が起業、総額130億円以上の資金調達につながるなど、着実な成果が示されました。
また、海外展開の重要性や町野先生ご自身の取り組みとして「心筋内細胞投与用カテーテルの開発」について紹介されました。
講演後は、大阪大学医学系研究科の齋藤 広幸先生をゲストに迎え、質疑応答の時間を設けました。資金調達成功への鍵に関する質問では、成功の共通点は「チームビルディング」であるとお話されました。
次回は1月30日にWHOの福田恵子先生をお迎えして開催予定ですので、皆様のご参加を心よりお待ちしております。



