(セミナーレポート)第4回 アカデミア臨床開発セミナー

Biotech事業計画Zero to One ―世界で戦うためのTarget Product Profileと事業計画

2025年1月27日、令和6年度の第4回アカデミア臨床開発セミナーをオンラインで開催しました。今回のセミナーでは、京都大学医学部附属病院先端医療研究開発機構(iACT) ビジネスディベロップメント室長 特定教授の小栁 智義先生お迎えし、「Biotech事業計画Zero to One ―世界で戦うためのTarget Product Profileと事業計画」と題してご講演いただきました。

まず、スタートアップエコシステムの基礎についての説明がありました。早い段階から事業化を意識して研究を進めることが望ましく、一人で考えるのではなく、周囲のサポートを受けることの重要性をお話しされました。

次に橋渡し研究(トランスレーショナルリサーチ)のトレーニングプログラムであるSPARKについて、説明がありました。SPARKプログラムは有望な技術保有者に対し、非臨床データ取得のための資金を提供し、専門家から指導を受けることができる画期的なプログラムであり、近年では中国およびアフリカなど世界的に活動が広まっているとのことでした。

バイオ創薬・再生医療のビジネスモデルについてのお話しでは、早期から最新技術を取り込むことでイノベーションを実現した例として、発明の2年後にゲノム編集技術を導入し企業価値を高めたプロジェクトを紹介されました。

最後にTarget Product Profile(TPP)は製品開発の過程においては大変有益なツールであるとのことでした。最初に必要とされている課題を抽出し、十分な時間をかけて目標を定めることから始めることが重要であること。そして研究の新規性を整理し、先行研究に対して何が新しいかを考えること、自身の研究を抽象化することが必要であるとお話しされました。

参加者からは活発な質疑応答が行われ、盛況裏に終了しました。

次回のアカデミア臨床開発セミナーは3月7日に開催予定です。次回も沢山の皆さまのご参加をお待ちしております。

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