製薬企業から見た国際共同臨床試験-癌を中心としたグローバル開発-

5月25日(木)本学 最先端医療イノベーション棟マルチメディアホールにて、第2回アカデミア臨床開発セミナーを開催しました。

講師として、ICHのプロジェクト委員長としてご活躍された経験をお持ちの、第一三共株式会社 オンコロジー臨床開発部 部長である齋藤 宏暢 先生をお招きし、「製薬企業から見た国際共同臨床試験 -癌を中心としたグローバル開発- 」のタイトルでご講演頂きました。

講義では、新薬開発の流れから、グローバルの臨床試験実施のガイドラインであるICHについて、臨床試験における戦略(特に癌領域における迅速な開発プロセスの重要性について)、また臨床試験での初回用量設定時の注意事項をはじめとして、その後も適切な用法用量を見極めるための試験のことなど、プロトコルの設定を牽引できるようなグローバル人材の育成まで、非常にわかりやすくお話し頂きました。国際臨床共同治験を実施する上で、欧米は日本よりも市場の大きな中国と連携する流れになってきており、今まさに日本にとっては正念場です。そのため、アカデミアと製薬業界が連携して開発を推進すること、またグローバルに活躍できる人材を育成することの重要性をお話しされ、我々国際共同臨床研究支援室のメンバーも身が引き締まる思いで拝聴しました。

本セミナーには遅い開始時間にもかかわらず、約70名の方にご参加頂きました。1時間のご講演の後、ドクターから学生まで多数の質問に対して、ひとつひとつ誠実にお答えくださいました。その全ての回答に、将来の日本の国際共同臨床試験の実施に対する熱い期待が込められていました。ご参加いただいた皆様にも有意義な時間をお過ごし頂いたのではないでしょうか。

次回は、6月22日(水)17時半時より最先端医療イノベーション棟マルチメディアホールにて、MSD株式会社 メディカルアフェアーズ 永木 淳一 氏を講師としてお招きし、第4回アカデミア臨床開発セミナー 「創薬基礎研究から臨床応用へ」を開催いたします。
皆様のご参加をお待ちしております。

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