(セミナーレポート)第3回 アカデミア臨床開発セミナー

2020年10月2日、第3回アカデミア臨床開発セミナーを開催いたしました。今回は大阪大学共創機構から2名の講師をお迎えし、2部制で開催いたしました。

第1部は大阪大学共創機構イノベーション戦略部門知財戦略室 シニア・リサーチ・マネージャーの藤澤幸夫先生に「アカデミアにおける知財戦略」というタイトルでご講演をいただきました。

まず、アカデミアの知財について理解を深めるには、企業との違いを認識することが重要であると述べられ、企業の知財は本来その事業経営を支えるものであり事業活動を直接的に関連したものである一方、大学の知財は研究者の学術研究から生まれた副産物的なものであると、双方の違いについてご説明されました。また、大学の研究者が研究成果を法的な保護手続きなしに外部発表することが、いかに自己の不利益につながるかを説かれ、研究成果に著しい価値がある場合は知的財産権の保護手続きを外部公表前に完了することが重要であると述べられました。

次に、本学における特許出願の実績について、数値を示して説明されました。年平均450件の発明届出があり主に医学系、工学系が半数を占めていること、世界の大学ランキングにおいての本学および国内の他大学の動向についても述べられました。

さらに、本学における知財等の技術移転実績、医学系分野の特許保護対象、臨床研究データ使用権の許諾実績と項目ごとに過去の実例を含めご説明いただき、理解を深めることができました。

最後にアカデミア知財への期待と課題について述べられ講演を締めくくられました。講演後の質疑応答では、特許を海外展開する方法、海外展開時の対象国、研究成果の取り扱いの注意点などの質問にご回答いただきました。

 

第2部は「産学連携契約の留意点と共創機構の体制」というタイトルで、共創機構イノベーション戦略部門知財戦略室長の奥田英一郎先生にご講演いただきました。

秘密保持契約(NDA)および共同研究契約について、よくある質問、過去のトラブル事例も交えご説明いただきました。研究成果の取り扱いはアカデミアの研究者にとっては、大変重要な問題であるため、深い知識を有した専門家からの支援を受けることができる共創機構の体制を知ることで心強く感じるとともに、その恵まれた環境を十分に活用することが重要であることがわかりました。

今後も国際共同臨床研究グループでは「アカデミア発の医療技術の創出・国際共同臨床研究を目指し、開発に必要な知識を習得し、実用に応じた理解を深める」ことを目的とした有意義なセミナーを企画して参ります。

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