今回は、国際協力機構（JICA）のタイ王国派遣専門家 江原 輝喜 先生をタイ・バンコクよりお迎えし、「タイ王国で考えた実用化プロジェクト推進のヒント Tips for promoting your project～ What I have been thinking about in the Kingdom of Thailand～」のタイトルでご講演いただきました。

まず、最初にタイの位置情報や経済状況を含む概要をご説明いただき、その後、タイ保健省とタイ医薬品食品局（タイFDA）、これまでの日タイ協力、そして実用化プロジェクト推進として“JICA技術協力”や“薬事規制プロジェクト”推進のヒントについて順にご紹介いただきました。

その他にも、タイとの研究開発協力をスムーズに進める、大切な連絡方法の手段の一つとしてSNSも上手に使用するのがポイントです、とアドバイスをいただきました。現地にいるからこそ得られる情報であったため、大変な盛り上がりとなりました。

タイのバンコクには、私達も多く訪問し、シンポジウムや臨床研究に関する会議を行って密な交流を深めてきました。しかし、現地の言語と文字があまりに日本語や英語とかけ離れていることもあり、詳細な情報を得ることが難しいことなどから、規制などの分野に関して勉強会を実施して欲しいとの要望を受け、今回のセミナーを開催しました。

実際、タイFDAのホームページには英文のページもありますが、法律や通知などはほとんど全てタイ語で発信されており、英訳されているものは大変少ないのが現状のようです。

また、薬事規制について、タイFDA職員の承認審査スキルの強化と知識を深めること、内部専門職員数の増加、そして日本の協力と連携を強化すること等を、主な最終目標としているとお話しくださいました。

次回、第4回アカデミア臨床開発セミナーは、12月13日（金）午後5時半より、マルチメディアホールにて、厚生労働省から渡利彰浩先生をお迎えして開催いたします。