事業概要

国際共同臨床研究支援室の活動内容

国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の国際共同臨床研究実施推進事業に2016年9月に採択されたことをうけまして、大阪大学医学部附属病院未来医療開発部に、国際共同臨床研究支援室が設置されました。支援室の主な活動内容を以下にお示しします。

1. 国際共同臨床研究を支援する体制整備
これまでに、大阪大学医学部附属病院未来医療開発部では、橋渡し研究推進事業、早期探索的臨床試験拠点整備事業等を通じて、細胞培養調製施設、PETマイクロドース試験施設、GMP準拠治験薬製造施設、臨床第1相試験実施施設等の基盤整備を実施してきました。また、国際医療センターでは、海外の患者さんや研修生を積極的に受け入れる一方、日本の医療を海外展開するアウトバンドを実践してきました。さらには、企業とのマッチングやライセンスアウト等の業務を担う産学連携クロスイノベーションイニシアティブ、グローバルヘルスイニシアティブも整備し、医師主導の臨床研究の推進にも取り組んできました。
今回、新設された国際共同臨床研究支援室では、これまでの施設、組織に対して横串的な連携を重視し、国際共同臨床研究の中核拠点として国際水準の臨床研究を実施・支援する体制を構築します。
2. 国際共同臨床研究・治験の支援
2016年8月現在、大阪大学医学部附属病院・未来医療開発部では学内・学外を問わず100件以上の研究プロジェクトを支援しております。その中に国際展開を視野にいれて開発を進めている研究プロジェクトもいくつか存在します。これらの研究プロジェクトにGlobal Project Managerを配置し、海外の規制情報やグラントの情報の提供や、倫理審査委員会に関する支援等、国際共同臨床研究プロジェクトを企画・立案し幅広く支援・推進します。また、学内外の新規のプロジェクト・国際共同臨床研究についても、積極的に支援いたします。
3. 教育・人材育成
当支援室では、研究者のみならず研究支援者や学生等を対象に教育・研修セミナーを年に数回開催します。また、もう一つの国際共同臨床研究実施推進事業の拠点・中核病院である「国立がん研究センター中央病院」と連携して、定期的に国際シンポジウムや連絡会を開催します。これらのことを通じて、国際共同臨床研究を実施する際の必要な知識、従前の国内臨床研究との違いを勉強していただく機会を提供し、国際共同臨床研究実施に際する課題を克服して体制を強固なものにしたいと考えています。関連施設の研究者、研究支援者に研究プロジェクトに直接携わっていただくことによってノウハウの裾野を広げるオンザジョブトレーニング(OJT)を積極的に行います。

国際共同臨床研究支援室では、これらの3つの活動を通じて、各国の規制の違い等に留意し、日本国内のアカデミア発の医薬品、医療機器、再生医療等製品の実用化が加速されるように貢献してまいります。

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